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【誕生秘話】なぜ「フル可動QP」は生まれたのか? 製造販売元のオビツ製作所担当者に聞いてみた

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1966年創業、原型製作から成型・彩色・組立までを一貫して行うフィギュア制作のパイオニア、「オビツ製作所」は、2014年7月末に行われたワンダーフェスティバル(以下、ワンフェス)で、画期的なキューピー人形を発表した。

これは全身36カ所が可動するというフィギュアである。キューピー人形といえば、手足を前後に動かす程度のものが一般的であり、実際オビツ製作所はキューピー人形の老舗である。それがなぜ、突然「フル可動QP」を作るに至ったのだろうか? 製作担当者にどうして作ることになったのかを尋ねてみた。

・一貫生産でキューピー人形を作り続けている

オビツ製作所は創業当時から、一貫生産でキューピー人形を作ってきた。サイズやポーズ、装飾など豊富なバリエーションを取り揃えている「オビツキューピー」は、同社の看板商品であり、日本だけでなく海外にも輸出されているそうである。それに対して、フル可動QPは従来のオビツキューピー路線と明らかに一線を画しているのである。

・もうひとつの看板商品、フル可動フィギュア

実はその背景には、同社のもうひとつの看板商品の存在があった。それは「オビツボディ」と呼ばれる、特許を取得しているボディがあった。オビツボディは可動域が広く強靭な耐久性を持つフル可動のフィギュアである。もっとも小さいもので11センチ、大きなものになると150センチになる。こちらも豊富なサイズとバリエーションで、ドールコレクターから絶大なる支持を得ているのである。

・キューピー人形 + フル可動という閃き

キューピー人形とフル可動のフィギュア、この2つを合体させるとどうなるのだろうか? この考えは以前からあったそうなのだが、今まで実際に作られることはなかったそうである。それが、2014年夏のワンフェスを前に、実際にチャレンジすることになった。同社で働くドールコレクターに意見を求めたところ、「これはイケる!」ということになり、本当に製作することになったそうである。

・機が熟した

フル可動QPに使われているボディは、11センチのものである。このモデルはすでに3年前から製作されていたそうだ。つまり、3年前からフル可動QPが生まれる可能性はずっとあった。それが今年になったのは、もしかしたら「機が熟した」ということなのかもしれない。

・キューピー人形に武器?

ちなみに今後の展開を尋ねると、かなりワクワクするような展望が見えてきた。まず、ワンフェスで展示されていた、髪の毛の生えた毛髪QPの販売を行うかもしれないそうだ。キューピー人形には基本的に髪がない。髪を植毛することで、人形に新たな表情が宿す。そして、新たな手のパーツも検討しているそうである。さらには武器も考えにあるとのこと。

キューピー人形に武器? つまりは武装キューピー人形ということになるのだが、大丈夫だろうか……。でも、かなり見てみたい。とにかくフル可動QPは、未知数の可能性を秘めているようだ。

・150センチのフル可動フィギュア

ちなみにオビツボディには150センチのモデルも存在する。特大サイズであるため、ドール用の衣装ではなく、人間サイズの衣服を着用することが可能である。もしこのボディ用のキューピー人形の頭部が製作されれば、人間サイズのフル可動QPの誕生である。それはそれで見てみた気もするのだが。いずれにしても、創業約50年の老舗制作所の果敢な挑戦はまだまだ続きそうである。

取材協力:オビツ製作所
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24

▼東京・葛飾区にあるオビツ製作所

▼「フル可動QP」の発想の元になった11センチのモデルの「オビツボディ」

▼社内にもフル可動QPが飾られている

▼そしてこれが、オビツボディでもっとも大きい150センチのモデル、「オビツボディ150」だ

▼製作しているパーツの種類は豊富で、これらの一つひとつがドールフィギュアに変化を与える

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