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「レンチン専用のどら焼き」って知ってる? トロけるあんとバターがウマすぎ至福!『ホットドラバター』が和菓子好きも洋菓子好きもまとめて殺しにかかってる件

食べ物は冷たいより温かい方が美味しいものが多い。この秋~冬にかけては温かいものが特に美味しく感じられる季節だ。アイスだってレンチンしたら美味しいもんね。

それはいいのだが、なんとこの世には**「レンチン専用のどら焼き」**が存在するという。専用……だって!? できたての温かいどら焼きは確かに美味しいけど、わざわざ「レンチン専用」とは、どういうことなのだろう? 気になったので実際に食べてみた。

・レンチン専用のどら焼き『ホットドラバター』

レンチン専用のどら焼き、正式名称は『ホットドラバター』だ。その名のとおり、どら焼きの中にバターが入っているというもの。温めてバターがトロッと溶けたところをいただくのだ。ヤバイ、聞いただけで美味しそう……! 

小倉あん+バターの『オリジナル(税込280円)』を筆頭に『クリームチーズ(税込302円)』、『アーモンドチョコ(税込302円)』、そして2019年10月に石川県のホクホクさつまいも『五郎島金時(税込302円)』が仲間入りし、現在4種類が販売されている。

パッケージを見てみると、温め時間が種類ごとに設定されており “レンチン専用” への本気度がビシバシと伝わってくる! 期待して、さっそくオリジナルをレンチンして食べてみたところ……


ウマイ!


想像の100倍はウマイ!!!!


嘘、想像の3000倍はウマイではないかーーーーーーッ!!!!!


・とんでもない甘党殺し

どら焼きの味もバターの味も知っている。それが合わさった味も何となくは想像できる。だがここで大きく予想を裏切ってきたのは、その食感だ。

どら焼きの あん って温めるとこんなにトロトロになるものなの? 出来立てのあんとはまた異なるトロける食感になっていたのだ。そのあんを外からはフワフワになった皮が包み、中からは溶け切っているか溶け切っていないかのバターがジュワ~ッとしみこんでいく。

まさに三位一体の味。あまりの美味しさ、あまりのフワトロ具合に飲むように食べられてしまうではないか。なんという甘党殺し。和菓子好きも洋菓子好きもまとめて殺しにかかってくる。ホットドラバター、恐ろしい子! 

オリジナルのほか、程よいチーズの酸味が加わった『クリームチーズ』、

より甘く、そして「ザクザクッ」とした食感が心地よい『アーモンドチョコ』、

そしてホックホクで芋を食べている錯覚に陥ってしまうほど「芋!」な『五郎島金時』。どれをとってもウマすぎ注意だ。

・作ったのは明治創業の老舗のお菓子屋さん

個人レベルでは「どら焼きをレンチンすると美味しい」という裏技は存在した。だが他のどら焼きではレンチンしたところで、温かくなるだけでこんなにトロトロにはならない。一体どんな秘密があるのだろうか? 

気になったので、ホットドラバターを製造販売している**『中尾清月堂(なかおせいげつどう)』**へGO! 6代目の中尾真夢(まなむ)さんと工場長にお話を聞いてきた!

明治2年(1870年)に富山県高岡市で創業した中尾清月堂。看板商品は「清月(せいげつ)」というどら焼きで、県民なら一度は食べたことがあると言っても過言ではないほどなのだという。富山の人ってそんなにどら焼き好きだったんだ~……

さて、ホットドラバター誕生のきっかけはスタッフの「清月を温めて食べると美味しい」という何気ない一言だったそう。清月をベースに開発されたのだそうだ。

・ベースは看板商品のどら焼き

そこで、まず普通のどら焼き、すなわち清月との違いを聞いてみたところ、基本的には「皮」も「小倉あん」も同じものであるという。ただ、ホットドラバターの場合、美味しく食べられるかたちにリサイズされているそうだ。確かに清月より小さい。

でもでも! 何か秘密があるんじゃないですか!? そうでなければ、こんなにトロトロになるとは思えない。しつこく聞いてみたところ、ついに秘密を明かしてもらえたぞ!

・飲める勢いでトロトロな秘密

工場長「どら焼きあんというのは粒あんを柔らかく、少しお水が多いような柔らかくしたようなものが一般的なんです。

弊社のは作り方が違います。このどら焼きあんを作るだけで3日間かけています。わざわざエイジング、つまり寝かせ行程をして作っているんです」

──3日間! なぜエイジングをするのですか?

工場長「たとえば、カレーって作ったその日より次の日に食べた方が美味しいですよね。カレーの味がなじんでひとつの風味になっていくのと同じように、うちのどら焼きはいろんな材料を混ぜて、その味がなじんだものを提供している。ということで、エイジングをかけているんです」

──カレーのたとえ、わかりやすいです! エイジングとホットバターのトロトロにどんな関係があるのでしょう?

工場長「あんに寒天を使っているんですけど、寒天というのは もともとお水を止めるものなのですが、弊社の場合は特殊な使い方をしています。

その寒天がお水をかかえて溶けだす温度がだいたい30度くらいなんです。そうすると電子レンジで30秒ほど温めたら、ちょうど寒天が溶けだしてお水がジュワ~っと出てくる。ホットドラバターがしっとりしているのはそういうことなんです」

──なるほど、それであんなにあんはトロトロ、皮はしっとり、溶けだしたバターとの一体感が楽しめたというわけなんですね!

中尾さん「和菓子職人からすると作る工程で、電子レンジを使うという発想がそもそもないんです。たとえば熱を入れるんだったら鍋を使えばいい。

ですが、今ほとんど一家に一台電子レンジがあるという社会になりました。そこで初めてそういったこと(レンチンすると美味しい)に気づけたのだと思います」

工場長「もともと清月が持っていたスペックだったんですけど、全然気づいてなかったんですよ!」

──そうなんですか! 時代が清月に追いついた、ということですね!!

ホットドラバターの秘密は、ベースのどら焼き誕生時には “未来の技術” だった電子レンジにより本来持っていたポテンシャルが花開いた、ということであった。

・未来型のどら焼き

中尾さんと工場長は、そんなホットドラバターのことを**「未来型どら焼き」**と表現している。中尾さんによると、核家族化で法要などの行事が減り、和菓子を食べる機会が減っていくなかで、ホットドラバターにより和菓子が未来につながっていく感覚が生まれたのだという。伝統+これまでの “常識” を覆すアイディア、まさに令和の時代にふさわしいお菓子だと言えるだろう。

このホットドラバターは、中尾清月堂の店舗、オンラインショップで購入できるほか、全国のイベントでも販売されるという。直近では2019年11月20日~25日に東京の三越日本橋本店で行われる「第3回あんこ博覧会」でオリジナル、クリームチーズ、アーモンドチョコ、五郎島金時が販売されるとのことだ。

そういえば中尾清月堂がある高岡市と言えば藤子・F・不二夫先生の故郷でもある。あ、どら焼き……もしかして、藤子先生も食べていたりして! そんな風に妄想しながら食べるのも一興かもしれない。

参考リンク:中尾清月堂『ホットドラバター』
Report:沢井メグ
Photo:Rocketnews24.

▼このトロトロが罪の味! なんとバターは、種類によってブレンド方法が異なるという

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▼人気の「五郎島金時」は白あんにさつまいものダイスとペーストが混ぜられている。焼き芋と蒸し芋の両方が使われるというこだわりぶり! なるほど、美味しいわけだ……

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